2013年10月24日木曜日

花嫁のハンカチ

ヨーロッパやアメリカでは、結婚式に特別なハンカチを持つ女性が多いようです。結婚のお祝いとして、家族や友人、そして婚約者から貰う人もいますし、自分で気に入ったものを買う人もいます。

花嫁は、喜びの涙を拭ったり、新郎の喜びの涙を拭ってあげるのに使います。

実は、結婚式のハンカチという習慣は、ローマ時代に始まったものだそうです。

ローマ時代には、涙を拭うためではありませんでした。ハンカチに香水をしみ込ませ、顔を拭いてから、首の周りに巻いていたそうです。きっと大きなハンカチだったのでしょうね。香水の香りが一日中花嫁の周りに漂っていることもあったとか。

この習慣はローマからヴェニスへ、そしてフランスへと伝わりました。フランスでは、花嫁のハンカチは高価な生地で作られ、刺繍で飾られるようになり、やがてはレースになります。レースや刺繍のハンカチは贅沢品であり、王侯貴族や裕福な人だけが持つことのできるものでした。何世紀もの間、美しいハンカチは富裕層の特権でしたが、今では、持ちたい人が持てばいいのです。

最初にヨーロッパからアメリカに渡った開拓移民たちは、花嫁の涙は福をもたらすと語り伝えました。涙は雨に通じ、畑に雨が降って豊かな収穫が得られるというわけです。

ブライダル・ベールのように、美しいハンカチを代々伝えていく女性たちもいます。アイルランドの伝統では、結婚式が終わり、赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんの帽子にブライダル・ハンカチーフを縫い付け、洗礼式などに被せるそうです。そして、赤ちゃんが大人になったら、花嫁となるときに、やはりそのハンカチを持つのだそうです。(もちろん、帽子に縫い付けたのをほどいて、ハンカチだけ持つのです)男の子だったら、フィアンセにあげるのでしょうね。

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ヨーロッパの職人が作ったレースとゴブラン織りのタペストリー 

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